セビーリャ①(2012年10月22日)
******アルカサル******
セビーリャの街 翌22日は8:53の電車でセビーリャに向かいました。 コルドバから見ると、西南に向かったことになります。

スペイン第4の都市にして、南部のアンダルシア地方中心の都市。 いや、それより何より大航海時代に新大陸との交易で栄えた港町で、 フラメンコや闘牛の本場である。 アンダルシアという語感の全てを体現したような街といっても過言ではないでしょう。

そういう期待に胸いっぱいにして、プラットホームに降り立ったのは、9:41。 さすがに大きな街でした。

タクシーで着いたホテルに荷物を降ろして、さっそく向かったのがアルカサルです。

コルドバのところでも説明しましたが、アルカサルとは、すなわち王城の意味です。

アルカサル コルドバのアルカサルと同時代に建てられたこの王城は、後に訪れたグラナダのアルハンブラ宮殿と よく似ていました。 グラナダ王国の建築家も造営に参加したとも伝えられますので、そのせいでしょうか。

ここに限らずアンダルシアの建築物には、キリスト教勢力のものであっても、 どこかイスラムの風が薫るようです。 まったくもって、私好みです(笑)。

私の好みはさておいても、この建物のタイルの美しさは実に見事でした。 他にも、広い庭の並木も素晴らしく、ぶらっと寄ったつもりの私達は予定外に長居をしてしまうことになりました。

******生ハムパン******
さて、アルカサルを出ると、ちょうど昼食時であり、アルカサル近くのカフェに入って昼食をとりました。

生ハムパン ここにフランスパンに生ハムを載せたメニューがあり、そのパンとホットチョコレートを頼みました。 この生ハムのパンが絶品でした。 フランスパンにオリーブオイルをたっぷり浸し、その上に生ハムがはみでそうなほど載っているのです。

少々オリーブオイルが多すぎるのには閉口しましたが、意外にしつこくなく、美味しく頂きました。

ただ、ホットチョコレートは、本当にチョコレートを溶かしただけといった感じで、あまりに甘すぎ、私達の口には合いませんでした。 ホットチョコレートを飲むと、喉が渇くという、これは本当に飲み物?といった感じで、追加で頼んだチュロスをつけて、何とか『食べ』ました。

******カテドラル******
この街の見所は、何といってもカテドラルとヒラルダの塔でしょう。 昼食後に、さっそくそれらに向かいました。

コロンブスの棺 特にカテドラルはヨーロッパで3番目の規模をもつと称えられるスペインを代表する建築物です。

ここにはあのコロンブスのお墓があります。

当時、インド航路開拓でポルトガルに出遅れていたスペインに、西回り航路、すなわちアフリカ周りでインド到達を目指していた ポルトガルに対し、大西洋を横断してのインド到達を進言したのがコロンブスでした。

これをイサベル女王が快諾したことで、スペインは新大陸の富を得て、栄光の時代を迎えることになります。 それに対する敬意が、このお墓に表れているといっていいでしょう。 女王イサベルを始め、当時のスペインを治めていた4王が彼の棺を担いでいました。

ところで、彼が眠る場所は、この棺とは少々離れた場所にあるようでした。 一角に人が集まっている場所があり、その床を見ると、何やらお墓らしき雰囲気。 ふと、文字をみると、クリストバル・コロン(Cristóbal Colón)と、あります。

英名クリストファー・コロンブスですから、おそらくそのスペイン名がそれなのでしょう。 紛れもなくコロンブスがここに眠っているわけです。

勢い余って、若干墓石に足がかかってしまって、、、かのコロンブスに対して、 恐れ多いことをしてしまいました。 改めて、彼の栄光を称えることにして、許してもらいましょう。

カテドラル内部 さて、このカテドラル最大の見所は、何といっても世界最大の木製祭壇であったはずなのですが、 残念ながら私達はお目にかかることができませんでした。 補修工事中だったのです。

その祭壇があるはずの場所には、大きな祭壇の写真が飾られて、それを楽しみにしてきた旅人を僅かながら慰めてくれていました。 が、私はあまりのショックに、写真を撮ることも忘れてしまいました。 後から思うと、いいネタになったところでしたが。

しかし、その祭壇は、飾られていた写真を見るだけでも素晴らしいもので、もしその実物を見ることができたら、 本当に感動ものだっただろうと思わされました。 それだけにショックも大きかったのですが。

******ヒラルダの塔******
セビーリャの街のシンボルタワーであるヒラルダの塔はカテドラルに併設されています。

ヒラルダの塔からの眺め ヒラルダとは風見鶏のことで、風見鶏と同じように風によって向きを変える像が、塔のてっぺんに飾られています。

この塔には登ることができ、登るとセビーリャの街が一望でき、私達もさっそく登ってみました。 この日は曇りだったのが、残念ですが、なるほど良い眺めです。

さて、この塔、階段ではなく、スロープが螺旋状になっていて、それを登っていくことになります。 これは、戦時、馬を乗り入れられるように設計されたのだとか。 目的は違えど、バリアフリー設計で、特別な加工をしなくてもそうなっているのは素晴らしいですね。

また、角毎に番号が振ってあって、どれくらい登ったのか分かるようになっています。 30番くらいまであったように思いますが、正確な番号までは忘れてしまいました。

塔を下りて、カテドラルの中庭へ行くと、さすがはスペイン、オレンジの木が植えられていました。 色はまだ緑ですが、こんなところでもスペインを感じます。

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