コルドバ②(2012年10月21日)
******メスキータ******
さて、コルドバ観光のハイライトといえば、100人が100人メスキータと答えるでしょう。
昼食後に向かったのが、そのメスキータです。
メスキータというのは、アラビア語でモスクのことらしいですね。
が、それだけならば、このメスキータがこれほど有名になることはなかったかもしれません。 1236年、当時勢力を拡大しつつあったキリスト教国のカスティーリャ王国がコルドバを陥落させます。 約500年ぶりにコルドバの街がキリスト教勢力の手に渡ったわけです。 これがこの街のシンボルタワーであるメスキータにとっても、大きな転機になります。
ところで、その物語には続きがあり、完成したメスキータを見たカルロス1世は 「お前らはどこにもない物を壊し、どこにもあるものを建てた」と嘆いたと言われています。 いったいどれほど素晴らしいものがあったのか、今となっては見ることはできませんが、 見てみたかったところです。 実際、このメスキータはかなり興味深いものでした。 赤と白のストライプ模様には、イスラムの風を感じます。 が、中央の大聖堂にはパイプオルガンがあり、宗教画が掛けられ、荘厳な雰囲気はやはりキリスト教の空間です。
ところで、カルロス1世ですが、彼はハプスブルク家からやってきたスペイン国王です。 いわばハプスブルク・スペイン王家の初代ですが、当時のハプスブルク家はオーストリアからボヘミア(チェコ)、 ハンガリーまで領有する大帝国の皇帝でした。 彼は死後、弟と息子に分割相続させたので、一人でこれだけの領土を支配したのは、彼一代限りでしたが、 いずれにせよ栄光のスペイン帝国を築き上げたのは、まさに彼の治世のことです。 さて、庭に出ると、オレンジの木がたくさん植わっていました。 オレンジというと、なんといってもバレンシア。 やはりスペインの香りを感じますね。
******花の小路******
メスキータからもう少し奥に入ったところにユダヤ人街があります。
さすがに観光客が多いですが、写真の撮り甲斐があるというものです。 ガイドブックによると、スリが出ると書いていましたが、そういった危険を感じることもなく、 散策を楽しむことができました。 ******タパ******
一旦、ホテルに戻ると、部屋にウェルカムフルーツとシャングリラか何かのお酒が用意されていました。
無造作に置いてあったのは、どうかと思いますが、それでもなかなか嬉しいサービスです。
さて、スペインといえば、なんといってもバルです。 ユダヤ人街のあたりのバルに中で、雰囲気の良さそうなところに適当に入って夕食をとりました。 注文するのは、もちろんタパスです。 スペインを旅行する日本人にとって、楽しみの一つは何といってもタパスでしょう。 いろんなものをちょっとずつ、つまめるというのは実にいいですね。 旅行中、とにかくタパスを楽しんだように思います(笑)
ともあれ、このメニューは特に妻のお気に入りで、帰ってから真似をして、何度も作ってくれるようになりました。 日本に帰ってからも、スペイン料理を美味しく頂けるわけで、私としては嬉しいかぎりです。 バルからの帰りには、ライトアップされたメスキータを眺めながら帰ることができ、 何やら旅情を盛り上げてくれます。 こうして、スペイン旅行事実上の初日は幕を下ろしたのでした。
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