バルセロナ①(2012年10月25日)
******バルセロナ到着******
朝起きると、食堂車では朝食が用意されていました。
食パンとクロワッサン、オムレツに加えて、フルーツと、ヨーロッパらしい朝食でした。列車は時折、海沿いを走り、地中海の景色を楽しんでいると、バルセロナへと到着しました。 予定は9:29の到着でしたが、出発が遅れたこともあり、少々遅れての到着だったように思います。 到着すると、さっそくホテルへ行き、荷物を預けました。 泊まったホテルは、地下鉄3号線リセウ(Liceu)駅すぐと中心部に位置しており、荷物を預けると さっそく観光へと向かいました。
******グエル邸******
バルセロナといえば、やはり天下の奇才ガウディの建築でしょう。
まず向かったのが、ホテル近くにあるグエル邸でした。さて、先にバルセロナといえばガウディと書きながら、私自身はさほどガウディに期待をして いませんでした。というのも、写真で見るあまりに奇抜なデザインが私の感性と相容れない と感じていたのでした。 が、百聞は一見に如かず、です。 一部に奇抜なデザインを採用しているものの、大半は至って正常な感性でデザインされているだけでなく、 実に機能的な設計となっていて、すっかりガウディに魅せられてしまったのです。 最初にグエル邸を訪れたのは正解でした。 日本語のオーディオガイドがあるということもそうですが、ガウディの設計思想がしっかり詰まっていて、 その世界観をたっぷり楽しむことができました。 ガウディの素晴らしいところは、自然こそ最も美しいと信じたことでしょう。 それ故に、自然をモチーフにしたデザインを多く採用しています。 このグエル邸においては、キノコをモチーフとした煙突が立つ屋上がそれでしょうか。 そして何より素晴らしいのが、このセラミックでできた煙突は、実はリサイクル材。 100年以上も前に、既に地球環境に優しい設計ということを彼は考えていたわけです。 私はガウディのこの奇抜なデザインが好きではないですが、そう思って見ると、 何やら素敵なものに見えてくるから不思議です。 ガウディの天才ぶりはそれだけではありません。 現代において、狭い空間をそう感じさせないための工夫として、鏡を使って広くみせることがありますが、 既にガウディはその技術を随所で使っていました。 分野は違うとはいえ、エンジニアの一人としては、そういう奇才ぶりをみるというのは、 なかなか面白いものです。 そして、もう一つ。 私が気に入ったのが、光の使い方です。 ガウディは自然光の使い方が絶妙です。 ステンドグラスに、天井の採光穴からの光、どれも非常に美しかったです。 計算されつくした光が生み出す雰囲気は素晴らしく、建築を依頼したグエルが大いに気に入って、 別館のつもりがついにこちらに引っ越してしまったというのも、頷けるというものです。
******カテドラル******
しかし、いくら気に入ったからといって、いつまでもグエル邸にいるわけにはいきません。時間は限られているのです。グエル邸を出た私達はガウディ最初の作品というレイアール広場の街灯を見た後、 カテドラルへと向かいました。 このカテドラルはガウディの作品の一つ、、、のはずもなく、15世紀の建築です。 この地区のシンボルらしく、荘厳な雰囲気で佇んでいるこの大聖堂は、内部も綺麗でした。 私個人の感想をいえば、有名なセビーリャのカテドラルよりも気に入りましたが、それはセビーリャであの木製祭壇を 見ることができなかったショックが大きかったからかもしれません。 それを割り引いても、その荘厳な美しさには変わりなく、バルセロナはガウディだけではないと思わせるに 十分な見ごたえがありました。
******カタルーニャ音楽堂******
ガウディだけではないといえば、バルセロナの現代建築もそうです。モデルニスモ建築と呼ばれる彼らの建築は、フランスのアールヌーボー様式に、スペインのイスラム建築である ムデハル様式を加えた形で発展したとされています。 なるほど、私の琴線に触れるわけです(笑) さて、話を戻しましょう。 モデルニスモ建築の担い手はなにもガウディだけではありません。 ガウディを教え、後のはそのライバルとなるドメネク・イ・モンタネールもまたその一人でした。 その彼の代表作の一つがカタルーニャ音楽堂で、ある理由でここの見学も楽しみにしていたのですが、 残念ながら中に入ることはできませんでした。やむを得ず、外から写真をパシャリ。 中を見ることができなかったのは残念でしたが、仕方ありません。
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