******エステルゴム******
実質の中欧観光最終日となる5日。
ブダペスト観光を続けるという手もあったのですが、
いろんなドナウを見るという今回の旅の目的に従って、
ドナウベントを目指すことにしました。
センテンドレも惜しかったですが、ドナウを見るには
エステルゴムだと勝手に断定して、エステルゴムを選びました。
実は前日にダイヤを調べようと西駅へ来たのですが、
窓口がどこにあるのかさっぱり分からず、調べるのをあきらめたのでした。
ガイドブックにあったように本数が多いようで、
駅に到着すると、エステルゴム行きの電車が止まっていました。
エステルゴム駅からは歩いて市街へと向かいました。
駅前で見た地図を頼りに歩いたところ、予想以上に遠く、
やや不安になりましたが、丘の上に大聖堂を見てようやく安心しました。
この大聖堂のある丘からの眺めは素晴らしく、
勝手に想像していたドナウそのもので感動でした。
このときふと、クルーズ
に参加するなら、こちらだったな、
と思ってしまいました。
視界がよくひらけた中を悠々と流れる大河。
スタート地点はウィーンでも、ブラチスラバでも、エステルゴムでも
いいですが、悠々と流れる河のクルーズをのんびり楽しんで、
最後にあの美しいブダペストを見たら、どれほど感動すること
だろうかと、想像を楽しんでいました。
大聖堂は小規模な街にしては、相当に立派なものです。
それもそのはずで、ハンガリーカトリック教会の総本山がここです。
さらに言えば、ブダペストに王宮が移されるまで王宮があった
地がここになります。
遷都することになったきっかけが、モンゴル軍による侵略です。
ここまでモンゴルが来たのか、と思うと驚きですね。
******国境******
センテンドレではなく、エステルゴムを選んだ最大の理由。
それはここにスロバキアとの国境に架かる橋があるからでした。
エステルゴム側で昼食をとり、国境の橋へと向かいました。
実はこれまでは国境をいつ越えたかさっぱり分からず、
国境を越えたという実感をもつことができませんでした。
今回は間違いなく、この橋を渡れば国が変わります。
その上、歩いて国境を越えるという人生初めての経験に
意味もなく興奮していました。
俺は今国境の上や!
っていうような感じです(笑)。
まぁ、国境といっても検問があるわけでもなく、
警備隊もおらず、、、何一つそれらしいことはありませんでしたが、
国境には違いありません。
さて、対岸はスロバキアのシュトロヴォという町なのですが、
私はこの町の情報を一切持っていませんでした。
それでもこの町からなんとかブラチスラバまでたどり着かないと
行けません。
中心部と思われる方向へ歩いていくと、案の定広場があり、
ばっちり観光案内所もありました。
ここで駅までの行き方を教えてもらいました。
こういう小さな町の観光案内所は親切ですね。
ブラチスラバ行きの電車の時刻まで調べてくれました。
******ブラチスラバ散策******
シュトロヴォから電車に乗り込むと、警察か兵士か分かりませんが、
彼らにパスポートを見せろといわれました。
スロバキアから乗って、同じスロバキアのブラチスラバに向かう
電車でそういうことがあると思わなかったので、少し驚きました。
これまでは電車で国境を越えるときもパスポートの提示を
求められたことはなかったにも関わらず、です。
翌日の出国のときはそういうことがなかったので、
入国のときだけのようです。
ブラチスラバに着いたのはすでに夕方でした。
首都とはいえ、そこまで大きな街ではありませんが、
非常に街並みの綺麗な街でした。
宿泊したユースホステル『ダウンタウン・バックパッカーズホステル』も
非常に綺麗な建物で、私は結局利用しなかったですが、
ちょっとお洒落なバーまでついていました。
さて、このブラチスラバ、変わった像
があちこちにあり、
これらを探しながら歩くだけでもなかなかに楽しい街です。
また、先に書いたように街並みが美しく、
あまり期待していなかっただけに、その美しさに感激しました。
******ブラチスラバ城******
感動したといえば、もう一つ。
ブラチスラバ城です。
写真を見る限りでは、ただ四角いだけかと思ってたのですが、
ドナウの河畔にそびえる姿は美しく、行くつもりがなかったのに
城まで行ってしまいました。
いかにも中世的な城です。
白亜の壁にオレンジの屋根が
よく映えていました。
また、この城からの街の眺めがまた素晴らしいです。
この街はこれぞという見所はこのブラチスラバ城くらいですが、
街並みの美しさは、プラハの次に気に入りました。
観光客も多くないですので、のんびりと散策を楽しむことが
できるのも魅力です。
次に来る機会があれば、この街でもっとのんびり過ごして
みたいものです。
もう一つ忘れてはいけないのがドナウです。
静かな佇まいで、ここも私が勝手に想像していたドナウそのものでした。
ここを起点にブダペストまでの船旅はどれだけ楽しいだろうかと
再び想像を楽しんでしまいました。
街を散策しながら、何となく目に留まった小さな店へ入ったつもりだった
のですが、中は広く、意外にも少し高めの店でした。
でも、最後の夕食ですので、それもよかったのかもしれません。
なかなかにおいしかったです。