アンコールワット(2013年05月04日)
******アンコールワット******
アンコールワットの入口 午後はいよいよアンコールワットです。

入口ではナーガとシンハが迎えてくれます。 ナーガの彫刻が特に見事でした。

さらに進むと池が見えてきます。 聖池です。 この池越しに見るアンコールワットが、パンフレットによく掲載されている景色がこの眺めです。

いやぁ、やっぱりこれを見るとアンコールワットに来たって実感が湧きますね。 ちなみにこの聖池、雨季直前の季節柄か、向かって右側の池は干上がっており、 向かって左側の池だけがアンコールワットを映し出していました。

アンコールワット さて、あまりに有名なアンコールワットですが、その建立は英雄ジャヤヴァルマン7世の 2代前の王の時代のことです。

先に述べたように、ジャヤヴァルマン7世の即位当時、 国土は隣国チャンパ王国の支配下にあったのですが、そうしたことは アンコールワット建立に伴う国民の疲弊があったのではないかと 思ってしまいます。

アンコールワット建立当時、クメール王朝が一時代を築いていたのは間違いないでしょう。 この素晴らしい寺院を築けるだけの実力があったということです。 もっとも、直後に滅亡の危機に瀕したことを思えば、必ずしも良いこととはいえませんが。。。

いずれにせよ、時代は12世紀前半。日本が平家全盛の時代です。 日本だけでなく、アジア全体が新しい時代を迎えようとしていたのでしょう。

******壁画******
さらに歩を進めると回廊が見えてきます。 アンコールトムもそうですが、この回廊の彫刻が面白い。

最も有名な壁画が「乳海攪拌」です。 南大門のところで紹介した、不老不死の薬を巡って阿修羅が神々に協力したあげくに、 その神々に騙されて、不幸にもその妙薬を独占されてしまったという、あのお話です。

ここでは、インド神話のオリジナルとは違って、ラーマーヤナに登場する正義の味方のお猿さん が登場しています。絵は神々と修羅達でナーガを引っ張り合っているシーンで、 もちろん神々側で参戦しています。

閻魔様 このお話はある種の創世伝説に近いものがあり、重要な神々などもこのときに誕生しています。 ヴィシュヌ神の妻となるラクシュミーが誕生したのもこのときで、美しいラクシュミーが神々のほう ばかりみるので、修羅達が怒ったと伝えられています。

さて、私にとって興味深かったのが、地獄と天国、そして閻魔様の壁画です。 閻魔様もまた、仏教固有の神様ではなく、インド神話由来の神様で、 ヒンズー教にもヤマという名で登場します。 役割も同じで、哀願する人々に情け容赦なく、お前は地獄行きだと告げる様子は、 なかなかに冷酷な絵です。

地獄絵図は、さらに恐ろしく、目がくり抜かれていたりと、なかなか恐ろしい世界が描かれていました。 天国の方は大して面白みはなく、単に貴族が優雅に暮らしているといった風情でした。

デバター さて、デバターです。 このアンコールワットにはデバターと呼ばれる壁画があります。 女官や踊り子達を描いたものですね。

彼女達の姿がまたそれぞれ違っていて面白い。 美人かどうか、、は、人によって捕らえ方が違うと思いますが、お気に入りのデバターを見つけるのも 楽しみの一つですね。 私のお気に入りは、左の写真です。

アンコールワットの壁画を存分に楽しんだ後、ホテルへ戻りました。 夕食は市街地へ出るのが億劫に感じて、ホテルで。 これがなかなか美味。 わざわざ市街地へ出ないという選択は正解でした。

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