******上海途中降機******
トルコに行きたい!
そう言い続けて、年が明け、節分を過ぎ、やがて桜が咲き、、、
本当に決行するのか迷いながら時間だけが過ぎてしまった。
『時間があるときに行ってきたほうがいいですよ。』
その声に背中を押される形で、決行したのが今回の旅だった。
それでも、そんな旅に乗っかってくれる仲間がいるのはありがたい。
今回同行してくれたのはTとI。
ここでは、クマとイシと呼んでおこう。
海外はクマは韓国、イシはベトナムに行っただけで、欧州(中東?)はもちろん初めてである。
利用したのは中国国際航空で、上海経由の便。
私は知らなかったのだが、上海空港は経由便であっても、必ず一度入国手続きを踏まなければならない。
それなら、と、6時間もある待ち時間を利用して上海散策をすることにした。
******リニアモーターカー******
上海には世界に先駆けて実用化にこぎつけた高速運転をする
リニアモーターカーがある。
なんと最高時速430kmで営業運転しているというのだから驚きである。
これに乗らない手はない。
といっても、時間にしてわずか7分。
距離にして約30km。
あっという間の出来事ではあるが。
ちなみに価格は往復80元。
日本円にして約1200円。
さらに地下鉄を乗り継いで15分ほどすると市内中心部に到達する。
それに対して、地下鉄を利用すれば、往復14元で片道約1時間かかる。
往復1000円ちょっと余分に出すと、時間を往復1時間は短縮できるわけである。
これを高いと感じるか安いと感じるかは、その人次第だろう。
乗り継ぎの時間しか持たない我々には安かった。
乗ってみると、何のことはない。
1分少々最高時速430kmを楽しむと、列車は減速。
あっという間に、終着駅に到着した。
******外灘******
さて、時間のない観光者が上海で、どこを訪れるかといえば、おそらく
外灘(ワイタン)だろう。
我々もその例にもれず、外灘を訪れることにした。
その昔、アヘン戦争で清がイギリスに敗れると、上海は開港。
外国人居留地、すなわち租界として、設定されたのがこの地域である。
そのため、西洋風のレトロな建物が立ち並び、なにやらロマンチックな雰囲気だった。
それでいて、対岸の浦東(プードン)地区には、近未来的な建物が立ち並んでおり、
そのアンマッチがまた面白い。
左の写真の奥のほうにみえるのが、上海の東方明珠塔である。
このタワーこそ、現代上海のシンボルタワーである。
このあたりは、中国人観光客の数もかなり多く、中国人がたくさんカメラを構えていた。
彼らにとっても著名な観光スポットということだろう。
そういえば、この地区で同行のクマがナンパをされていた。
もちろん日本語なんて知らない子だったけれども、最後に少しだけ日本語を発した。
『お茶しませんか?』って、それだけ覚えるとは、まるでイタリア男のようである。
上海ガールは意外と肉食系だった。
******再び空港へ******
スタバで足を休めた後、再び空港へ向かった。
自動販売機で地下鉄の切符を買おうと思ったが、リニアモーターカーのある駅名を忘れてしまった。
が、後ろから中国人が猛烈なプレッシャーをかけてくる。
仕方がない。
確かこの駅だったような、と思われる駅までを購入。
結果的にそれでよかったのだが、中国人のプレッシャーのかけ方は尋常じゃなく、
短い時間で上海文化を垣間見た気がした。
上海は恐ろしい(笑)
さて、空港でのこと。
いざ搭乗手続きをしようとして、ハプニングが発生した。
イシが青ざめた様子で、何かを探して始めた。
なんとパスポートと航空券がない、と。
これにはさすがに私も慌てた。
が、異国にも神様はいるものである。
その様子を見ていた空港関係者が、ひょっとしてこれを探しているのか?
と持ってきてくれたのが、彼のパスポートと航空券。
親切な人が係員に届けてくれていたようである。
感謝!
さて、そうやってなんとか乗り込んだ飛行機がなかなか離陸しない。
何の説明もなかったので、遅れた理由は不明であるが、
遅れたのは約1時間。
この1時間が後に大きな意味をもつことになってしまうのである。