タ・プローム(2013年05月05日)
******プレ・ループ******
バンテアイ・スレイからの帰路、立派な遺跡が姿を見せました。 いや、実を言うと、往路のときから気になっていたのです。

プレ・ループ トゥクトゥクのお兄さんに聞いてみたものの、発音がよく分からない。 寄るか?と聞かれたので、寄ってみることにしました。

位置関係と写真を見比べて、ようやくここがプレ・ループであることが 分かりました。

ガイドブックによると961年の建造。バンテアイ・スレイが967年で、ほぼ同時期の建造である。 ちなみにアンコールワットが12世紀初頭の建造とされているので、その約150年前の建造ということに なります。

それにしても、この遺跡は壮大です。そして何より、かなり風化しており、遺跡の風情があります。 これを建造した王は、遠く離れたコー・ケーに移っていた王権を、アンコールの地に取り戻した王で、 この壮大な遺跡を見ると、その気宇の大きさをうかがい知れます。 と、同時に、年月の重み、栄華の儚さも感じさせられますね。

壁画の美しさを求めるなら、他の遺跡に劣りますが、遺跡の迫力を感じるなら、素晴らしい遺跡 といえるでしょう。

******タ・プローム******
さて、プレ・ループに寄り道をしてしまいましたが、本来の目的地はタ・プロームです。 ここも、アンコール観光で外すことのできないハイライトの一つでしょう。

タ・プローム① ガジュマルの木が遺跡に絡みついている様は圧巻です。 まさに廃墟といった遺跡の雰囲気もそうですが、ガジュマルの生命力の強さに圧倒されます。

こういう自然の力を感じる遺跡というのは、日本人の好みと合っているように思います。 発見された当時の姿を残すため、敢えてガジュマルの木を残し、特に修復作業も行っていないと言います。

要するに、アンコールワットを始めとする、他の遺跡も当初は似たような有様だったということです。 恐るべきは自然の力ですね。

妻が持っていたガイドブックにガジュマルに包み隠されたデバターがあるとあったので、探し回りましたが、 残念ながら見つけることはできませんでした。 それにしても、アンコール遺跡では、暑い中、よく歩き回ることになります。 体力がいりますね(笑)。

タ・プローム② ところで、タ・プロームの建造は1186年、アンコールトムのバイヨンを建造した英雄ジャヤヴァルマン7世によります。 アンコールトムの項でも書きましたが、彼は仏教徒で、この寺も当然ながら仏教寺院です。

母の冥福を祈って建立したとされています。 しかしながら、ジャヤヴァルマン7世の死後、クメール王朝は再びヒンズー教へ傾き、そのためか、 多くの仏像が剥ぎ取られていました。 歴史の悲しみの一つですね。

******プノン・バケン******
前日と同じクメールキッチンで昼食をとり、オールドマーケットを散歩した後、最後の観光を、と、 プノン・バケンへ向かいました。

プノン・バケンの象 夕陽の名所として名高いですが、要するに山の上。 素晴らしい展望で、アンコール遺跡を一望できます。

まさに、旅のラストを飾るにふさわしい。 そして、もう一つ楽しみが。

象に乗る!これは、ちょっと憧れだったのです。 大したことじゃないですが、やっぱり乗りたいじゃないですか。

乗ってみたら、意外と快適でした。 乗ったのは、もちろん登りです。二人で40$は少々高い気がしますが、旅の最後の贅沢ですね。

象使いの背中にはチップ入れがありましたが、見なかったことに。。。

プノン・バケンからの眺め 山の上からの眺めはやはり素晴らしく、ゆっくりと時間を過ごしました。 また、アンコールワットを手のひらの上に載せたり、一口に食べてみたり、、とカメラで一通り遊んで、 アンコール遺跡の最後を楽しみました。

そして、夕陽の見物客が増え始めた頃に退散。 出国予定はこの日の夜、あんまりバタバタと夕食を取る羽目になるのを避けるほうを優先したのです。

夕食はホテルで取れないかと思ってホテルで聞いてみたところ、、、なんと 汗をかいただろうからシャワーを使わないか?、と。 一部屋空けてくれて、そこのシャワーを使えたのです。なんと素晴らしいサービスでしょうか。 夕食を取るのももちろんオーケー、もちろん有料ですが。

おかげで旅の最後を非常に気分よく終えることができました。

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