******台北(淡水)******
翌朝、私は地下鉄に乗って、その終着駅淡水へと向かった。
この淡水、実は『ダンシュイ』と発音するらしい。
これは私が元々持っていた知識ではなく、私は以前台北に来たときに、
同部屋となった日本人から教えてもらったのであるが。
この淡水は、17世紀の初め頃にスペインが台湾北部を占領したときに拠点にした土地である。
もっともスペインの統治時期は短く、16年でオランダに駆逐され、
台湾の中心はオランダが治める南部へと移ることになるのだが。
それでも、淡水は基隆と並んで、北部台湾の代表的な貿易港として栄えます。
そして、その淡水を代表する建築物が紅毛城である。
淡水に来た目的はその紅毛城。
しかし、台湾は暑い。西安から移ってくると、その暑さが際立つ。
紅毛城までそんなにたいした距離ではないのだが、汗だくになってしまった。
紅毛城に着くと、まずは休んで汗をひかせていると、小学生達が大勢入っていった。
このあたりの遠足の定番なのかもしれない。
紅毛城自体は小さく、それほど見るべきものはなかった気がする。
夕陽が綺麗ということなので、やはりここは夕陽を見にくるべきところなのだろうか。
ゆっくり紅毛城を見たあとは、昼食を食べるために駅前まで戻った。
途中あまりの暑さに、スタバで涼んだりもしたが。
やっぱり、台湾の飯はうまい。
西安と違って、何を食べても口にあう。
日本人と味覚がよく似ているのだろうか。
あっさりとしたスープの入った麺で、安かったけれど、うまかった。
歴史や建造物は西安が素晴らしいが、飯の旨さではやっぱり台湾だなぁ、と。
台湾での滞在時間は、ここまでである。
台湾はいずれ南部や東部も巡ってみたいと思いながら、日本へと戻った。