******ヘルマン・ヘッセの街******
ホーエンツォレルン城を出た後、昼食をとるために向かったのが、
テュービンゲンです。
ホーエンツォレルン城の最寄りはヘヒンゲンなのですが、昼食をとるだけではもったいない、観光もしようと思うと、やはりテュービンゲンです。
みぞれ混じりの雨の中を観光したのがまずかったのか、翌日妻は風邪をひいてしまうのですが、このときはまだ元気に観光をしていました。
さて、テュービンゲンは大学街として知られていますが、日本人にとってはなんといってもヘルマン・ヘッセです。
彼が青春時代を過ごしたのがこの町なのです。
彼の作品「車輪の下」で、主人公がエリート神学校に学び、思い悩む姿が描かれてますが、それはここテュービンゲンの神学校のことらしいです。
その神学校の校舎を覗くと、なるほど賢そうな学生が勉強しています。
車輪の下はヘッセ自身の経験が下敷きになっていると言われていますが、エリートそのものに見える学生達の中に、ヘッセのような悩みを持つ学生が今もいるかもしれませんね。
ちなみにケプラーの法則で有名な天文学者ケプラーを生んだのもこの学校です。
神学校を見た後は高台の上にあるテュービンゲン城へと向かいました。
中に入るつもりはなく、高台から街を眺めました。
城の高台から、ネッカー川の河畔の家が可愛らしく立ち並んでいるのが見えました。
さて、有名人が青春時代を過ごした街となると、その人物が過ごした家が観光名所になっているものですが、この街は少々変わっています。
ヘッセがバイトをしていた書店というものがあるのです。
ヘッセといえば、3日で本屋のバイトを辞めてしまったと言われていますが、これがその本屋でしょうか。
そうだとしたら、よく記録が残っていたものです。
いや、3日で辞めてしまったからこそ、記憶に残っていたということかもしれません。
いずれにせよ、書店には誇らしげにヘルマン・ヘッセのネームプレートが掲げられていました。