******いたずら者の街******
リューベックからの帰途、ラッツェブルクを通り、さらに南に下ったところに
メルンという
小さな街があります。
街そのものも、可愛い綺麗な街ですが、なんといってもティル・オイレンシュピーゲルという人物を
忘れてはいけないでしょう。
街をあげて、この人物を観光の全面におしだしており、街のホームページを開くと、ティルの仮装をした観光局の役人さん?
がどーんと最初のページに登場します。
さて、このティル、何者かというと、身分の高いやら商人やらをからかって、まあかなり悪質ないたずらを仕掛けたとされる人物です。
標的が偉い人だからか、結構ドイツでは愛されているようです。
悪質ないたずらが祟って、ついに絞首刑になったとも、伝染病にかかって死んだとも伝えられています。
その終焉の地と伝えられているのが、ここメルン。
ドイツの愛され者を、世界的に有名にしたのが、世界的作曲家リヒャルト・シュトラウスです。
彼の曲「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は、日本の漫画「のだめカンタービレ」にも登場したので、
知っている人も多いかもしれません。
街の至る所で愉快なティルを見かける、というのが私の期待でしたが、残念ながらそんなことはなく、
見所も中央広場に固まっていて、そこを離れるともう特に何ということもない。。。
ティルの博物館があったので入ってみましたが、まあ、私の期待値が高すぎたせいか、これまた何ということもない。。。
とネガティブなことを書いてしまいましたが、街の中心部の広場はよかったです。
ドイツの可愛らしい部分が凝縮されたような広場でした。
そして、川越しにみる街もなかなか美しく、この街に来たら一度川越しに街を眺めてみることをお勧めします。
この翌週にはティルのお祭りが開かれる予定で、混雑が嫌で避けてしまったのですが、本来ならそのお祭りの時期に
訪れるのが正しかったのかもしれませんね。お祭りの時には、ティルに扮した村人が登場し、面白おかしくティルを演じて楽しませてくれるようです。
最後、駐車場に戻ると、物陰に隠れたティルが見送ってくれました。