******バッハとゲーテの街******
ライプツィヒへは二度目の訪問。
前回はクリスマスマーケットに来ながら、時間が早すぎて、マーケットが開いていないかったという醜態をさらしました。
もっとも前回のメインはドレスデンとアンナベルク・ブッフホルツであったので、ライプツィヒはやや後回しだった感は否めません。
が、今回は紛れもなく、ライプツィヒが主役の旅です。
ライプツィヒを再訪した目的は二つ。
その一つがトーマス教会合唱団です。
ハレ観光もそこそこに切り上げ、ライプツィヒへ急いだのも、この合唱団のコンサートが15時からだったため。
が、時間はギリギリです。
ハレから乗ったSバーンという近郊列車の停車駅にマルクト広場とあるのを見つけ、中央駅で降りず、一駅先のマルクト広場で降りました。
これに気がついた私は冴えていたというべきです。
予想通り、駅を降りるとそこはトーマス教会の目の前。
間一髪間に合いました。
この合唱団の歴史は長い。
かのバッハが指揮をとり、オルガン奏者として活躍した合唱団こそ、このトーマス教会合唱団なのです。
それほど由緒正しい合唱団のコンサートをたったの2ユーロで聞けるというのは望外の幸せです。
残念ながら、すべてバッハの曲というわけではなかったようですが、美しい歌声に酔いしれました。
あとで妻にこの話をすると、なんとか君というハンサムボーイがいたはずだと教えられました。
うーん、顔を識別できるくらい近くで見るべきでしたか。どれほどカッコいい男か見てみたかったですが、、
後悔先に立たず、です。
ところで、やはり教会音楽にはバッハが相応しい。
未だに教会コンサートといえばバッハが主流であることから、バッハの偉大さが分かろうというものです。
さて、ライプツィヒにやって来たもう一つの目的がアウアーバッハス・ケラーという酒場です。
ドイツを代表する文豪ゲーテが通い、彼の代表作ファウストにも登場する酒場です。
歴史ある古い店と新しい店の二つあると聞いていたのですが、古い店のほうはどういうわけか閉まっていたため、新しい店のほうへ入りました。
といっても、2つの店舗は遠く離れているわけではなく、すぐ向かい側にあります。
中にはいると、ファウスト博士と悪魔のメフィストフェレスがワイン樽に乗っている姿が目に入りました。
そう。彼らはこの店へ、ワイン樽に乗って、空からやってくるのです。
そうして、バカ騒ぎをしている学生達に無尽蔵に沸き出すワインを提供してみせて、からかうわけです。
ファウストが悪に染まる最初のシーンがここです。
もちろん実際の酒場は無尽蔵にワインを提供してくれるわけではありません。
が、ここに来てワインを飲まない手はありません。
美味しいワインに美味しい食事を楽しみました。
単に観光名所なだけではなく、味も文句なしでした。
食事後は、カンドラーというカフェでケーキを頂きました。
というのも、ライプツィヒはドイツで最初にカフェ文化が広まった街。
多少お腹がいっぱいであろうと、無理をしてでもカフェを味わわなければならないのです(笑)。
意外にほどよい甘さで、美味しく頂きました。