******エルツ山地の木のおもちゃの里******
私が
アンナベルク・プッフホルツという耳慣れない地名を知ったのはドイツ日本総領事館のホームページででした。
チェコとの国境近く、エルツ山地の中に位置します。
エルツ山地といえば、クルミ割り人形に代表される木のおもちゃの産地。
ここアンナベルク・ブッフホルツも、その例に漏れません。
私はドイツに来るまで知らなかったのですが、これらのおもちゃの出番はクリスマスなのです。
というわけで、エルツ山地の町が活気を見せるのはクリスマスシーズン。
エルツ山地の町で、最もよく知られているのは、なんといってもザイフェンですが、クリスマスマーケットに関しては、ここアンナベルク・ブッフホルツの評判がいい。
過去、ベストクリスマスマーケットの一つに選ばれたと聞きます。
そしてなんといってもザイフェンは、車がないと難しいですが、アンナベルク・ブッフホルツは電車で行けます。
ザイフェンもいつか行きたいと思っているのですが、今回は諦めて、アンナベルク・ブッフホルツを行き先に撰びました。
ライプツィヒまで、飛行機で飛び、二時間のストップオーバーの後、ケムニッツで乗り換え。
朝一番の便でデュッセルドルフを飛び出しましたが、アンナベルク・ブッフホルツ到着は一時前でした。
さすがに遠いです。
非常に鄙びた山里の駅でしたが、結構な人が降りました。
やはりよく知られたクリスマスマーケットのようです。
表示に従って坂を登っていくと、賑やかなクリスマスマーケットが現れました。
この街自慢の木の人形も、楽しく飾られていて、なかなか愉快です。
そして、人が多すぎないのが、またいいです。
昼を過ぎて、人は少しずつ増えてきましたが、それでもほどよい混み具合です。
クリスマスマーケットを出ると、クリスマス飾りや木のお人形を売っているお店が並んでいました。
そして、中には結構なディスカウントをしているお店もあります。
相場が分からないですが、おそらく安いらしく、ドイツ人達が大量に買い込んでいました。
私も調子に乗って、いくつか買い込んでしまいました。
一つは、お香人形で、お人形のキセルからお香の煙が出てくる仕掛けになっていました。
もう一つは、蝋燭を灯すと、スケートを履いた子供達がくるくる回り出すというクリスマス人形。
ともに、定価の半額くらいで手にしました。
かなり安かった、と思うことにしていますが、真偽のほどは分かりません。
さて、マーケットでグリューワインを飲んでいると、年配のご夫婦に話しかけられました。
英語は通じずドイツ語のみ。
勉強してきた成果をみせる絶好のチャンスだったのですが、なかなかそううまくはいきません。
それでも、彼らが頑張って分かりやすく話してくれたところによれば、カッセルから車でやってきたとか。
ドイツ人にとっても、遙々そんなに遠くからやってくるほどのマーケットということでしょう。
マーケットを去る間際に楽団の演奏があり、それを楽しみました。
指揮者の方が非常に楽しげに、指揮棒を降っているのが印象的でした。