デュッセルドルフ・アルトシュタット(2014年7月20、26日)
******アルトシュタット******
デュッセルドルフには観るべきものがない。 よくそんなことを耳にしますが、私に言わせればそれはデュッセルドルフに対する愛が足らないのです。

7月20日と26日の二度アルトシュタットを巡ったときのことを少し書いておきましょう。

アルトシュタット デュッセルドルフ最大の見所といえば、なんといってもアルトシュタット。 アルトシュタットというと、かっこよく響きますが、要は旧市街です。

確かにケルン大聖堂や、ノイシュヴァンシュタイン城のような華のある建物はありませんが、 それなりに歴史ある街の旧市街なので、それなりに見る価値はあります。

旧市街の入り口は、Uバーンのハインリヒ・ハイネ・アレー駅。 アレーとは通りのこと、ハインリヒ・ハイネはいうまでもなく、ドイツを代表する詩人です。

ゲーテの前には、ただ一人ハイネがいただけだ、とも言われるほどのその詩人を生んだのが、ここデュッセルドルフなのです。 有名なのは何といってもローレライの詩ですね。

ハイネ・ハウス なじかは知らねど心わびて
昔のつたえはそぞろ身にしむ
さびしく暮れゆくラインのながれ
いりひに山々あかくはゆる

うるわしおとめのいわおに立ちて
こがねの櫛とり髪のみだれを
梳きつつくちずさぶ歌の声の
くすしき魔力に魂もまよう

こぎゆく舟びと歌に憧れ
岩根もみやらず仰げばやがて
浪間に沈むるひとも舟も
くすしき魔歌うたうローレライ

悲しくも美しい詩です。

アルトシュタットに、そのハイネの家があります。 特にどうということもない家なので、ここでハイネが生まれたのか、と思うだけですが。。。

ライン川沿い さて、ライン川沿いに広い階段があるのですが、夏場はそこに地元の若者がたくさん座っています。 夕刻にそこに寄ると、ピエロが階段の前にいて、階段に座り込んだ若者達がそれを見て楽しんでいました。

このピエロ、スクーターに乗って通りがかった子供からスクーターを奪って遊んだり、 通りがかったカップルから女性を奪って腕を組んでみたり。 なかなか愉快です。 大したことをしていないのに、意外と飽きないです。

さて、デュッセルドルフには何もないとは、愛が足りないからだと書きました。 そう、デュッセルドルフにはアルトビールがあります!

アルトビール アルトとは古いという意味ですが、古いのは製法であって、もちろん新鮮なビールを飲むことができます。

アルトシュタットにはブロイハウス(Bräuhaus)、ビール工場を併設していて、 出来たての自家製ビールを味わえるレストランですが、それが5つあります。

ここで、5件すべて紹介しておきましょう。

Brauerei Schumacher (シューマッハ) -- オストシュトラーセにあるほうが本店ですが、 アルトシュタットにも店があります。アルトビールの元祖はここらしいです。 お勧めのままに肉料理を頼むと、とんでもない量がでてくるのでご注意を。

Im Füchschen (イム・フュクシェン) -- 地球の歩き方に載っているのはこのお店です。 日本語メニューもあるらしいですが、唯一まだ私が訪問していないのがここです(汗)

Kürzer (キュルツァー) -- 私一番のお気に入りがこのお店。アルトビール特有の香ばしさ、 飲んだ後の若干の甘み!まさにキングオブアルト (Altbier König)!ここは食事も好きです。

Uerige (ウーリゲ) -- おそらく一番の人気店はここじゃないかと思います。苦みが一番きいている のがここのような気がします。ここのビールもそれなりに好きです。

Zum Schlüssel (ツム・シュルッセル) -- ここもよく賑わっています。向かいにはシューマッハが あり、通り自体がよく賑わっているので、夏に外のテラスで飲むのがお勧めですね。

このブロイハウスのハシゴこそがアルトシュタット最大の楽しみといっていいでしょう。 当然ながら、各レストランそれぞれビールの味が違うので、私もハシゴをしながら、それぞれの違いを楽しみました。

グーラッシュ 一杯200mlと少ないので、一杯ずつ飲んで5件すべてハシゴをしたとしても、そんなに大した量にはなりません。 最も、私は5件すべてハシゴをしたことはありませんが。。。 だいたい2杯飲んで、次の店に行くというのが、私の常道です。

さて、ビールの話ばかりしてしまいましたが、私はアル中ではありませんから、食事の話もしておきましょう。

私のお気に入りの料理の一つがグーラッシュ (Gulasch)というビーフシチューです。 これは外したことがない!文句なく美味しいです。

オリジナルはハンガリーらしいですが、すっかりドイツ料理として定着しています。 私が食べたのは、お気に入りのブロイハウスKürzerで、です。 美味しい!

メット そして、もう一つが、メット (Mett)という食べ物ですが、 これ、なんと生の豚肉

日本人の感覚からすると信じがたいことですが、ドイツでは生で豚肉を食べるのです。 もっとも、きちんと殺菌処理がされて、安全なことが確認された豚肉だけが生で食べられるのだとか。

事前にMettが生の豚肉であることを知っていた私は、メニューで見つけて、さっそく頼んでみました。 ちなみにこれもブロイハウスKürzerです。

まあ、ユッケやネギトロが好きな人なら、間違いなくメットもはまります! ドイツに来たら是非お試しを!

ちなみにスーパーでもMettwurstといって、ソーセージ状にして売っています。 中を出してパンに載せて食べるわけです。これがまた絶品。私お気に入りの朝食メニューになっています。

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